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2010年代のアートサントーム [気体分子ギャラリー]



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久しぶりに、ギャラリーarteの梅谷幾代さんとお話をして来ました。


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地元の人びとが、作品に対して違和感を持っていて、
それを調整するのはむずかしい事。
新しい事に興味を示しにくい事など、
閉鎖性を持っている様です。

島の人びとというのは、閉鎖性があって、
意識が狭いと言われています。

それは島国という日本に住む日本人にまといついている、
国際的な意識や社交性の希薄さなど、
そういうものそれ自身を見る事なのです。

つまり本島での取り組みというのは、
日本という国に住む自分自身を自覚化するアート活動と言えます。

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失われた古い日本が、骨董として生きている《島》です。

骨董の島!

若い学生の佐藤さんと彼のお兄さんにつきあってもらって、
島を軽トラックで、3周ほどしてもらいました。
狭いといっても広さはあって、軽トラでもないと、動けない場所です。

ここで何を出来るのか?

普通に考えれば何も出来ないでしょう。
それが最初の結論なのです。
この何も出来ないという結論から始めて何をなしうるのか?

本年4月ギャラリーARTEは、東京アートフェアに出店します。
彦坂尚嘉も本年も参加します。

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いろいろと考えさせられましたが、
日本という偏狭の島国にいる事を強く再認識させられる場所として、
下手に東京でギャラリーをやっているよりは、
面白い事ができるようにも思いました。

これからのギャラリー活動は2面性があると思うのです。
ひとつは、企画面での斬新な活動と情報発信です。
本島からは、のんびりとした海と
現代からの逃避としての古き日本を発信する。

もうひとつはネットギャラリーとして、
インターネットでの作品販売の追求です。
英語や中国語での発信が重要でしょう。
中国主導の美術市場への積極的な切り込みも必要です。

日本人は、芸術を現実逃避のものと考えているし、
また、芸術鑑賞と骨董の区別がつきません。
この辺のところを逆手にとって、
作品を押し出して行ければと、
思いました。

1990年代、2000年代が、村上隆/椹木野衣に代表される
日本自虐派のセルフオリエンタリズムであったとすれば、
2010年代は、経済破綻/政治破綻の中で、
自虐的なセルフオリエンタリズムをより激烈に押し進めて、
骨董と現実逃避の日本プラズマアートを生み出して行く。

現実逃避としてのアート
骨董としての芸術

つまり現実逃避としてのアートと、
骨董としての芸術を、意識的に構造化するという毒の形成です。
悪意に満ちた毒としてのアート、というのは、
実はアキライケダギャラリーのコンセプトであって1980年代のものです。
今日これをさらに前に押し進めるとすると、
プラズマアートの制作と販売ではないでしょうか。
プラズマ化の中では、奇妙な歴史の混合が、
より激しく可能になるのです。

私とギャラリーarteさんは、私のウッドペインティングの取り扱いは
外して契約をしているのですが、
むしろウッドペインティングや、皇居美術館関連の作品を、
彦坂的には《固体》と言っている様態の作品で、制作販売を
することを考えました。

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彦坂尚嘉 プラズマペインティング(餓鬼草紙) 2009から2010 

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彦坂尚嘉 プラズマペインティング(那智の瀧) 2009から2010

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彦坂尚嘉 プラズマペインティング(写楽) 2009から2010

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彦坂尚嘉 プラズマペインティング(葛飾北斎) 2009から2010

そしてまた、先日、「深川ラボ」で個展をしている松下和歌子さん
の作品を、ここで個展をしてみたいと思いました。

松下和歌子さんは、ほんの最近ですが、
藤沢にある気体分子ギャラリーの側に引っ越して来て、
ここを共同アトリエ化して使って制作を始めたのです。

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松下和歌子作品 気体分子ギャラリー所蔵

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松下和歌子作品

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松下和歌子作品

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松下和歌子作品 たわしの絵


他には山口俊郎さん、田嶋奈保子さん、栃原比比奈さん、
それに山本藍子さん、それに建築家の高橋堅さんなどが、
藤沢の気体分子ギャラリーのアトリエに
集まって来て下さっていて、作家の拠点として輪郭を持ち始めています。

気体分子ギャラリーは、
2010年代前半を、こういう推進力のある新人アーティストを中心に
アート活動とギャラリー活動をして行きたいと思っています。

そういう藤沢での彦坂尚嘉の活動と、
四国の本島のギャラリーARTEの梅谷幾代さんとを結び、
さらに白濱雅也さんの「深川ラボ」と連携し、
さらにもうひとつフリーアートの東京FATの 上岡誠二さんの、
4者が結びつく事で、2010年代の前半の5年間、実質3年間、
奇妙で捉えがたい活動を出来ればと考えています。

梅谷幾代さんも奇妙なアートディレクターです。
白濱雅也さんも不思議なアーティストであり、
アートディレクターです。
そして上岡誠二さんも、異色の芸術活動家です。
そして美共闘(BIKYOTO)の彦坂尚嘉という異様な作家の4人が、
実質3年をねらった一期5年の活動を結集を
させえるのかどうか?

さらにはアートフロントギャラリー、
そしてタマダプロジェクト、
鎌倉ドローイングギャラリー等々の連動も、
作動しています。

厳しい2010年代を、サントームの活動によって、
可能性に転化しることができるのか?

個性の強い、孤立した単独者たちをつなげるのが、
サントームなのです。

近代個人主義は古いのであって、
孤立した個人をつなげることで、
新しい生産の可能性を切り開くのが、
今日のサントームなのです。

普通で言えばできないことです。
しかし2010年代前半のこの経済の悪化した時期なら、
何かが可能かもしれません。
高品質で、フリーアートを含んだ低価格な活動が
できるかもしれません。

この活動の成否を握る推進力のエンジンは、
若いデビュー期のアーティストたちです。

2010年代前半の過酷な日本の経済状態の中で、
職業芸術活動家を目指す若手作家の参加を求めるしだいです。
気体分子ギャラリーは、新しい異質な作家の結びつきに、
可能性を見ています。

美術家だけでなくて、
新しい時代を切り開く意欲のあるのアートマネージャーを、
求めています。
あくまでもグローバルな展開を目指しますので、
英語の強い方の参加を求めます。



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