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ホームページ/気体分子ギャラリー [報告]

気体分子ギャラリーのホームページが、
TOPと、EXHIBITIONの部分が、できあがりました。
見て下さい。

東京F.A.T.を主宰しておられるフリーアート芸術活動家の上岡誠二さんと、
アーティストの栃原比比奈さんのご尽力によるもので、
深く感謝しています。

上岡さんは、CSSという、ホームページを作るときのの体裁をコントロールする言語を
つかってのお仕事をなさっているプロなので、水準が高いのです。
それだけに、今回のご尽力の労力も半端なものではありませんでした。

たいへんな労働時間と知識がいるもので、
改めてホームページつくりの大変さが理解できました。

こうして、何とか斉藤ちさと展の開催まで間に合わせられました。
昨日、矢野まきさんのM7でのオープニングもできました。


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ここまでくるのには、実はたいへんな経緯がありました。
最初にアーティストの彦坂敏昭さんに、最初の立ち上げをやってもらっています。
改めて感謝します。

これをM7を主宰しておられる矢野まきさんに改良していただいて、
続いてアーティストの中川晋介さんに作ってもらっています。
この段階で問題になったのがフレームという構造を軸に組み立てられていた事で、
このフレームはトラブルが起きるという指摘を、栃原さんと上岡さんから受けました。

中川さんもゲームソフトの開発のお仕事をしておられるので、
コンピューターには強いのですが、
ホームページ作りは初めてであったので、
このフレームの問題は知らなかったのです。

栃原さんは多摩美術大学の油彩科出身のアーティストで、
すばやくトップのアニメーションと、ホームページの枠組みを提案して下さったのです。
私も絵描きですから、栃原さんとは大きな年齢差があるにもかかわらず、
フィーリングがあって、「これで良いよ」という感じでした。

この水準に問題があるという指摘をしてくださったのが上岡さんで、
ここで初めて、こうしたホームページの水準の問題が実感できる事になります。
もう一人、金田圭史さんとも知り合って、
専門家の水準が皮膚感覚で少し実感されたのです。

実は矢野まきさんからも、何回もこのホームページつくりの水準の問題を言われていて、
いろいろな提案もいただいていたのですが、
もう一つ理解できなかったのです。
それがようやく解るようになったのです。

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ホームページ作りに限らない事で、美術作品の制作もそうなのですが、
素人でやれる範囲と、専門のリテラシー(識字)を勉強しないとできない範囲と、
2種類があるのです。

素人の範囲で良いという考え方はありますが、
素人の範囲だと、問題が起きるのです。

解りやすい例を上げると、素人が作った家です。
普段の時は良くても、
台風が来ると、素人がつくった家は
壊れやすいのです。

美術作品も同様で、
普段は良いのですが、時間が経って、歴史の敷居がやってくると、
専門的な知識なしで作ってくる美術作品は、
色があせて、魅力を失ってくるのです。

それと、どれほど値段が高くなったり、人気があっても、
専門家から見て低い水準のものは、
やはり、低いのです。

同様の事がコンピュター文化にもあって、
私のような素人には見えない水準の問題が、
すでにホームページ文化の形成としてあって、
この水準を抜きには無い事が、
矢野まきさんや、上岡誠二さんから教えられた事です。

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文化というのは、識字(リテラシー)の問題なのです。
時代がかわるとリテラシーが変わるのです。

自然採取の原始社会を生きて行くときに、
狩猟の知識の蓄積は重要なものです。

しかし農耕が始まって、定住がされると人間の社会そのものが変わって、
書き文字が登場して、書き文字を抜きには、社会が動かなくなる。
狩猟の知識は古くなって、
読み書きそろばんが、必須の知識になるのです。

同様の変化が今、起きているのです。
コンピュター・リテラシー抜きには、
人間の関係も、社会の関係も、そして芸術の制作も、
実は成立するのが、難しくなっているのです。

糸崎さんがコメントに書き込んで下さったように、
実はアーティストは、落ちこぼれでも良くて、
こうしたリテラシー抜きに成立するという面があります。
極端に言えば、何の知識もリテラシーも無しに、無知無能で、アーティストは、
天性の天才性で作品が作れるという神話があるのです。
しかし、そういう無知無能の天才として、レオナルド・ダ・ヴィンチはいたのでしょうか?

今日のアートは、実はコンピュター・リテラシーと深く関わって、
進展しているのです。
それは単にコンピュターアートといった狭い領域ではなくて、
人間の脳そのものの変容から感覚の変化に至るまでの、
総合性であって、
社会そのものが変化してきているのですから、
単なる鉛筆のデッサン一つでも、変化が起きているのです。



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コメント 6

見る見る

いつも興味深く拝読しております。
ホームページのアニメーション、ネット環境が悲しい我が家のパソコンでもみょみょみょみょみょみょと軽やかに動いてくれるのがとっても嬉しいです。
完成を楽しみにしております。
by 見る見る (2009-08-01 21:36) 

ヒコ

見る見る様
見られて良かったです。
by ヒコ (2009-08-02 00:37) 

上岡誠二

彦坂さんもお疲れさまでした。やはり内容を作る事が一番大変だと思います。
栃原さん、中川さんとも知り合えましたし、楽しく作業させていただきました。
ありがとうございます!

単なる鉛筆のデッサン一つでも、変化が起きているのはその通りだと思います。

最近はオープンソースハードウェアのキットを作ったりしているのですが、
鉛筆でデッサンすると音が鳴るものも作りました : )
こんどお会いするときに持って行きますね。
by 上岡誠二 (2009-08-02 11:56) 

ヒコ

上岡誠二様
ほんと、お疲れさまでした。
フリーアートのことを、ブログで書きますが、ぜひ、ホームページでアップしたいです。
by ヒコ (2009-08-02 15:28) 

上岡誠二

東京F.A.T.の菅野裕介さん、須賀千紘さんが出演した、カルチュラルタイフーンでの自由ラジオの音声データを公開しました。

Free Art and Technology (F.A.T.) Labについて分かりやすく説明しています。フリーアートについてのひとつの見方が表現されていると思いますので聞いてみて下さい。

http://tokyo.fffff.at/events/fat-fmrr/
by 上岡誠二 (2009-08-03 18:39) 

ヒコ

上岡様
ありがとうございます。
ブログにもアップします。
by ヒコ (2009-08-05 15:16) 

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