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アートディレクションの基本/斉藤ちさとさんへの手紙

斉藤ちさと様

気体分子ギャラリーでの作品は、
ほんとうに怖くなるほど成長されただけに、
いろいろ悩まれたのではないかと思います。

思い返していただければ分かりますが、
私自身は、何もやっていないのです。

一昨日、田嶋奈保子さんが作品を持って見せに来てくれましたが、
私は良い作品だと言って、肯定だけしていて、
制作を続けることをアドバイスしているだけで、
それ以上をしていません。

先日、山本藍子さんのアトリエを訪問したときも、
なるべく古い初期作品を見せてもらって、
その古い作品に、良さや才能を見つけて、
それを評価するのです。

同じ事は栃原比比奈さんのアトリエを訪問してもそうで、
初期の静物を描いた作品の素晴らしさや、
その展開の若描きの絵画を高く評価するのです。

斉藤ちさとさんの作品に対しても同様で、
昔、秘伝ディメンションの時に実家まで伺って見せていただいて、
初期のフォトグラムの作品を高く評価したのですね。

私自身は作家の初期にあるものに、
その作家の本質の原点を見ます。

多くの人は、その初心を忘れます。

私は斉藤ちさとさんにも、その初心の忘却を見ます。

しかしその田嶋奈保子さんの作品は、
普通に言えば、ひどい作品で、
たぶん、私以外は、良い作品だとは、言わない代物なのです。
それを、私は良い作品と言います。
実際に良い作品だからです。

つまり世間では良い作品とは言わない作品ですが、
芸術的には良い作品なのです。

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