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小品の解説/斎藤ちさと展 [気体分子ギャラリー]

斎藤ちさとさんの、小品の解説です。

今回の制作は、アートバイゼロックスでの斎藤ちさと回顧展が行われた後の制作でした。
回顧展で、今までの作品を見直す中で、それを超えた制作をするという仮題があったのです。

直接は、泡の作品画像の反省から始まって、いろいろな面での検討がされました。
一つは白濱雅也さんが指摘した事ですが、
アートバイゼロックスの出力画像の水準が低いという事でした。
白濱雅也さんは写真を多く見ている方で、写真に関しては私の先生であります。
つまりアートバイゼロックスの出力は、アーティスト支援ということもあって、dpi自体が低いのです。。
白濱雅也さんの意見は的確な指摘であって、
芸術作品としての写真というもののクオリティというのが、
物理的工芸的なクオリティをないがしろには出来ないというものです。

それもあって、今回の大作は、ラムダプリントが使われています。
現在、昔のチバクローム、あるいはシバクローム、最近ではイルフォクロームと呼ばれる技術は、たいへんすぐれているのですが、私の調べた限りでは、公害問題で日本では使用がかなりむずかしくなっていました。
そういう条件の中では、レザーをつかった焼き付けのラムダプリントは、高画質の良いものであると言えます。

ここから始まって、泡と、向こう側に見える物との関係も。、
話されました。泡を撮るのか、泡の向こう側に見えるものを
含めて撮るのか。その関係性が芸術上の問題になったのです。

この作業後に、斎藤ちさとは写真についても猛勉強を開始して、
バージョンアップして来たのです。
そこで出て来たのが、ここにある小品としてある紙焼きです。

何が変わったのか、はじめは良く分からなかったのですが、
一つはアクリルの小さな水槽を作って、その水槽の中に炭酸水を入れて、
向こう側のものを、この水槽越しに撮影してしている事です。
それとカメラの性能が上がった。

そうしたプリントサイズは120×176mmを見せられて、
今回の制作がスタートしたのでした。
アートディレクターとしての彦坂尚嘉がやったのは、
まず、これら枚数の多い中で、《超次元》のものを選ぶことでした。
それと《ハイアート》と《ローアート》に分類する事でした。
《ローアート》に分類された写真は、向こう側の対象が安定して見える作品でした。
《ハイアート》の作品は、泡に焦点を当てると向こう側の対象に眼がいくのですが、
向こう側を見ようとすると眼が動いて、どちらにも焦点を結べずに、向こう側とこちら側の両方をさまよう動きになる写真でした。
アートマネージャーとしての彦坂尚嘉は、ここで《ローアート》を切り捨ててはいないのです。作品的には《ハイアート》の方が好きではありますが、一方的に芸術性を高くして、観客の人数を限定する事に、抵抗があります。それと《ハイアート》と《ローアート》という区分そのものの相対化というか、《ハイアート》と《ローアート》の同時表示を私自身は目指しているので、それもあって、従来のような純粋芸術主義を取らないのです。
 一番高い価格になってしまった気泡とモクレン(木蓮)の花」(1/16)というのは、この《ハイアート》と《ローアート》の同時表示が成立している作品です。さらに《シリアス・アート》と《気晴らしアート》の同時表示も成立しています。この作品は、モダンアートの純粋芸術という過去の基準を乗り越えている、新しい今日の情報化社会の達成点と言えます。

話を戻しますが、ここに小品として選んだのは、《超次元》性のあるものです。
言い換えると別のプリントも存在しています。
その別のプリントを再度見直して、このホームページのショップで彦坂尚嘉の芸術分析を付けずに、ただし作家のサインは有る形で、売りたいと言う欲望があります。つまりそこでは、観客自らが好きな作品を買うという事です。コレクターを少なからず見て来ていますが、彼らは基本的には自分に合わせた、自分の好きな作品を買いたいという欲望を持っています。この欲望を、私は否定する気にはなれません。各自の責任で、自分の評価する作品を買うチャンスを、私は気体分子ギャラリーの中に成立させたいのです。つまり一方では彦坂尚嘉の芸術分析の付いている作品があって、もう一方では、フリーバリューの作品がショップに並んでいる状態です。

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小品

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気泡と緑色の実と葉っぱ(1) イメージサイズ:120×176mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しに緑色の実と葉の植物、そして少し見える黄色の花を撮影した写真です。気泡の白い粒と緑の植物と黄色の花が呼応していて美しい作品です。特に大小の泡の深さがきれいです。同時表示性を多くの項目でもっている、情報化社会の表現として完成度の高い名作です。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
 
 
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現
 
 
《シリアス・アート》と《気晴らしアート》の同時表示
《ハイアート》と《ローアート》の同時表示
 
 
シニフィアン(記号表現)とシニフィエ(記号内容)の同時表示
《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
 

 


1023_0839*.jpg

気泡と白いダリア イメージサイズ:120×176mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しに白いダリア、そして少し見えるオレンジの色を撮影した写真です。気泡の白い粒と白いダリアの花が呼応していて美しい作品です。真珠のような泡の硬質さがきれいです。同時表示性を多くの項目でもっていて、その中にはキッチュと純粋芸術の同時表示性もあって、情報化社会の芸術として完成度の高い名作です。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
 
 
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

キッチュと純粋芸術の同時表示
《シリアス・アート》と《気晴らしアート》の同時表示
 《ハイアート》と《ローアート》の同時表示
 
 
シニフィアン(記号表現)とシニフィエ(記号内容)の同時表示
《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
 

 



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気泡と緑色の実と葉っぱ(2)   イメージサイズ:120×176mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しに緑色の実と葉の植物、そして少し見える紫の花を撮影した写真です。気泡の白い粒と緑の植物と紫の花が呼応していて美しい作品です。特に大小の多くの泡の深さがきれいです。同時表示性を多くの項目でもっている、情報化社会の表現として完成度の高い名作です。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《シリアス・アート》と《気晴らしアート》の同時表示
《ハイアート》と《ローアート》の同時表示

シニフィアン(記号表現)とシニフィエ(記号内容)の同時表示

《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】


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気泡とレインボーブリッジに立つ自由の女神   イメージサイズ:120×176mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しにレインボーブリッジに立つ自由の女神 を撮影した写真です。画像はもやもやしていて自由の女神は良く見えません。いわゆるピンボケ写真なのですが、気泡の白い粒は明確に見える作品です。特に大小の多くの泡の深さがきれいです。抽象性のある《ハイアート》で、《シリアス・アート》のシャープさの有る作品です。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《シリアス・アート》
《ハイアート》

シニフィアン(記号表現)の美術
《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】


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気泡とクローバーのアクリル画 イメージサイズ:176×120mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しにクローバーのアクリル画を撮影した写真です。気泡の白い粒と緑のクローバーの絵が呼応していて美しい作品です。特に大小の泡の深さがきれいです。抽象性の高い《ハイアート》で、《シリアス・アート》であります。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
 
 
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現
 
 
《シリアス・アート》
《ハイアート》
 
シニフィアン(記号表現)の美術
《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
 

 

 

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気泡とクローバーの油彩画 イメージサイズ:176×120mm

特別に作ったアクリル製水槽に炭酸水を入れて、その水槽越しにクローバーの油彩画を撮影した写真です。気泡の白い粒と暗い緑のクローバーの絵が呼応していて美しい作品です。特に大小の泡の深さがきれいです。泡の中にクローバーが映り混んでいるのが、魅力となっています。抽象性の高い《ハイアート》で、《シリアス・アート》であります。

 

彦坂尚嘉責任による芸術分析
《想像界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
 
 
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現
 
 
《シリアス・アート》
《ハイアート》
 
シニフィアン(記号表現)の美術
《透視画面》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】

 

 

 



タグ:斎藤ちさと
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