越後妻有イタリア・レストランの現場画像(加筆3改題) [制作]
画像提示が、どうも遅れて申しわけありませんが、
今回の越後妻有の画像を見ていただきます。
◆◆イタリアレストラン◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まず、建築家の手塚貴晴さんとのコラボレーションの
イタリアレストランの現場です。
古い廃屋を、本格的にリノベーションしています。
当然、かかる費用も美術家の普通使う費用の範囲ではありません。
■廃屋全景
■外観細部
現場を見て、想像を超えていたので、
憮然としている顔です。
■打ち合わせと議論
女性は担当のアートフロント・ギャラリーの岡本さんです。
一番向こうは手塚事務所の北村岳大さんです。
右は奥野恵さん。左は北村岳大さん。
背中は岡本濃さん
私はかなり不愉快な顔をしています。
彦坂が、なかなか先が見えなくて、いらいらしながら、
話しています。
態度が悪いです。
怒っているのです。
しかし、最後は、持って来た未完成の作品の実物合わせが、想像以上に巧く
はまって、めでたしめでたしでした。
反省として言えば、自分の反応とか感情とか判断は、
かなり当てにならないものです。
むしろ他人の欲望を忌避しないで取り組む方が、
結果は良い方向に向かいます。
そこから先は、私自身の欲望と実現の問題なのです。
だから入り口段階で、とにかく他者を拒否しないで、
語る合う事が重要です。
■レストラン建築の内部
イタリアレストランと、妻有の廃屋と言うのも奇妙だが、
彦坂尚嘉と手塚貴晴さんとのコラボレーションというのも、
意外な取り合わせと、言われています。
基本的なプロデュースは北川フラムさんで、
その方向で動いていて、
私は、小ぶりのウッドペインティングを5点用意することになりました。
現場を見てから制作すると言う意味では、
かなりスリリングな経験となりました。
現場合わせで、ようやく見えて来て、
面白くなりましたが、それまでに至りつくまでは、
かなりの緊張がありました。
建築史美術史と言う関係では、
建築から美術が、醜悪な装飾として排除されたのがモダニズムであったので、
もう一度、それが組合わさると言うのは、
実は、離婚した夫婦が、もう一度隣どおしに座る様な、
居心地の悪さがあるのです。
しかしこのような、分離の後に再度くっつくというところに、
今日の情報化社会の表現の現場があるのです。
その関係性の再構築の現場には、
新しい関係性を作り出す何かが必要であると言えます。
北川フラム氏、そして手塚貴晴、彦坂尚嘉という3人が恊働するという
関係性も、実は、それほど単純なものではなくて、
多層的で、複雑な関係性の、しかも間接性中でされていて、
極めて高度であると言えます。
単純な直接的なものではないのです。
その中で、間を取り次ぎながら作業や議論を形成して行くという、
それが奥野恵さん岡本濃さん、そして北村岳大さんたち
マネージメントの現場の人々がいます。
こういうマネージメントの仕事が、いかに大切か、
改めて実感した現場でした。
越後妻有トリエンナーレ報告/間伐材 [制作]
越後妻有トリエンナーレの制作報告です。
2009年6月4日に、今回手伝って下さる武田友孝さんに家に泊まりました。
武田さんは古い友人で、元西武美術館の学芸員をなさっていて、
私が1981年に西武美術館、後のセゾン美術館での美術展に出品した時に
知り合いました。
今は、私と加藤力さんと3人で、
ラカンの読書会を主催してくださっっています。
加藤力さんも、今年は越後妻有に参加されています。
現在武田友孝さんは美術品の飾り付けや取り付けの仕事を個人で
なさっていて、
妻有には興味を持って下さって、今回参加して下さいました。
さて、その妻有の制作作業の初日が、
6月5日(金)の早朝に車で発って、7日(日)まででした。
掲載する写真の日付は1日遅れていて、間違っています。
撮影はすべて武田友孝さんです。
7日夜に新潟から車で帰って来て、
昨日8日は、午前中から横浜の住宅展示場での展覧会の搬出したのです。
この搬出が作品数が多くて、
それと私が油断していて、人手を一人、
つまり武田さんにしかお願いしていなかったこともあって、
アトリエに運び込んだのが20時10分でした。
それから藤沢までレンタカーを返しに行ってという調子で、
さすがに、ひどいスケジュールで、疲れています。
時間に追われていて、メールの返事が遅れてしまっている方が
いますが、お許しください。
津南地域の山の奥の奥の奥にまで入って、
間伐材をチェンソーで切って、軽トラックに乗せて運びました。
今もっている約30㎝弱の丸太100本を使う予定で、
今回はその約3分の1を運ぶ事が出来ました。
担当のアートフロント・ギャラリーのキュレター奥野恵さんです。
彼女とは2003年、2006年も一緒にやって来ています。
彼女は北海道出身で、東京芸大卒業の人で、キュレターとしては、
馬力も、美意識も抜群の人で、しかも妻有の農民や地元の人にも信頼
される力の持ち主。
武田さんのホンダ車で、2400ccです。
ベニヤ一枚が入るという便利さ。
妻有の移動量は膨大で、今回で100キロを超える走行距離でした。
2003年と2006年は、私のスポーツ車仕様のブルーバードで走りました。
その車は廃車になって、
今は三菱のekワゴンという軽自動車に乗っているので、
妻有まで関越道を軽自動車で来るのはつらいのです。
武田さんのこの車は、たいへんに心強い味方であります。
津南森林組合の板場健さんには、私物のチェンソーを2台お借りするなど
大変にご厄介になりました。
こう写真で見せると、一人で切りまくっている様ですが、
そんな元気はありません。私も切りましたが、一番切っていたのは、武田さんです。
武田友孝さん、前田明彦さん、大橋淳一さん、彦坂尚嘉
前田明彦さん、大橋淳一さん、彦坂尚嘉
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