八大山人 [アート論]
八大山人という中国の画家がいます。
中国美術というのは、非常に高い評価が世界的にもあって、
私も大きな影響を受けて来ました。
例えば、青銅器とか、陶磁器は、ほんとうに素晴らしいものがあります。
書も、凄いものです。
絵画もすぐれているという評価がありますが、
私が見て来た、そこそこの体験と知識では、
《第1次元》《1流》のものが多くて、それほどでもないのです。
私自身は宋や元の画院の絵である院体画に影響を受ける系譜を
生きてきています。
ですから宋や、元の院体画は尊敬していますが、
明や、清になると、かなりつまらなく見えます。
その中で、明末期から清の画家、八大山人は、
面白いし、《超1流》で、画格も高いのです。
風景画も良いですが、ここでは掲載しないでおきます。
この画家の面白さは、この人の人生の流れ、それも明朝の崩壊と
密接に結びついて語られていますが、
それが間違いとは思いませんが、
何よりも重要なのは八大山人が、たいへんに能力のある人であった
ことです。
それが社会とうまく折り合えずに、屈折していくことが、
絵画によって突出したものして現れています。
格付けをする時間が無いので、あとで加筆しておきます。