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《想像界》について [生きる方法]

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少し前に書いた糸崎公朗論の中で明確になっていった事に、
《想像界》の問題があります。

彦坂尚嘉の私見では、
《想像界》というのは人間の自然採取の原始時代の最上部構造の
呪術に対応するものです。
偶像崇拝の精神なのです。

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この《想像界》の原始性というのは、今も生きていて、
たとえば、人間の一生の中では、
子供の精神は、《想像界》の精神の時代です。

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また、社会の中での下層の人々は、
《想像界》の精神で生きています。

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ですからU2や、マドンナや、ボンジョビなどのビックヒットを
支えている音楽の精神は《想像界》のものです。

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それは同時に、一人の人間の中でも、
原始性のある肉体を支配しているものが《想像界》なのです。

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つまり肉体を動かしているのは《想像界》であって、
だからこそイメージ・トレーニングが有効なのです。

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イメージトレーニングとはスポーツトレーニング法の一種です。

実際に体を動かすことをしないで、動いている自分を思い描くことによって、

技術戦術を向上させるというものです。

これが私の経験でも有効なのです。

私のやったことがあるのは自転車です。元オリンピック選手の自転車乗りの先生に、個人教授を受けた事があるのですが、その時に、ペダルをこぐ事のイメージトレーニングを受けました。


脳科学的にも、一部の運動野は、実際に運動するよりもイメージのほうがよく働くというデータがあるそうです。


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人間の脳の中で、想像するときは、右脳を使うという、いわゆる右脳理論があります。

右脳が、イメージ脳と言われ、《想像界》の精神を司っているというのですが、脳科学的には、明確な事実は分からない様です。脳は極めて複雑なので、そう簡単な答えは出ないのです。


俗論のイメージ脳(右脳)説では、現実と想像を区別しないという特性があると言います。つまり《想像界》では、現実と空想の区別がつかないのです。この空想領域が肉体をコントロールしているのは、妙なもののようですが、しかし私たちは、脳で情報を判断して、つまり間接的に外界と接しているので、感覚自体が、こうした間接性にいるのです。

熱いと思ったら、実際に熱くなくても、あたかも熱いと思うのが、右脳の特性であると言われるのです。

一種の思い込みですが、肉体や身体と言われる領域は、この《想像界》の思い込みで動いています。


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もうひとつ右脳は、時間を区別できないといわれます。未来上のことを想像しても、右脳は未来として認識できないというのです。つまり《想像界》には、時間がないのです。私も時間を忘れるというのは、よくありますが、これは《想像界》の中にいるからでしょう。


右脳では、繰り返し聞いたことは、嘘でも真実となる傾向があるとされています。《想像界》だけの人は、嘘の中でも真実と思ってい生きているのです。 小さいころより、何度も何度も教え込まれた事は、事実を確認しないままに、それが正しいと大人になっても思いつつけることになります。


小説を読んだり、映画を見たり、ゲームをして没頭していると、空想の世界に入り込み、時間も忘れあたかもファンタージーの住民になったような錯覚するのは、右脳の機能なのであると言われます。


右脳を使う時は、は、大きいものを把握してから、次に小さいものを見るようにすると、より正確に認識しやすい傾向があるとされます。《想像界》の特性とも、このことも言えるように思います。


イメージトレーニングで、スポーツやピアノの指を早く動かす訓練や、仕事の段取りを考えるとき、旅行を行くときに、全体をイメージしてから、細部のイメージを作って行くと、効率よく、体が動くようになるのです。


私たちは、《想像界》というのを、まるで精神の世界のように思ってしまっていますが、そうではなくて肉体のコントロール領域なのだという話ですが、そう考えると、少しは生きやすくなるように思います。人生は夢幻であるというのは、実際に肉体を使って生きている大半は、《想像界》の中で生きているという、原始的なものが、生身の人生だからです。

 


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