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不況下の中国現代絵画(加筆2) [状況と歴史]

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岳敏君

ニューズウイークの最新号で、
不況下の現代アート市場について書かれています。


昨年後半から、中国の現代アートはぱったりと売れなくなったと書いています。
その代表として岳敏君が取り上げられています。

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《想像界》の眼で《第21次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《第21次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第21次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の作品、固体美術。

《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術。
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】


中国現代絵画のインチキ性があらわになった事は良い事です。
こういうものを押し出そうとした画廊も淘汰されるのでしょうか?


「中国の現代アート市場は、熱にうかされてボタンを掛け違えたマーケットの典型例だ。価値ある作品かどうか見極めるには、専門家の確かな目が欠かせない。・・・・中国にはほとんどそれがなかった。」(ニューズウイーク日本版29/7/22 64頁)

確かな専門家の目がないのは、中国現代アートだけではありません。日本の現代アートの作品もまたボタンの掛け違えたものでしかなくて、専門家の目を欠いているのです。それは岡本太郎のひどい絵画を高く評価する所から始まって、日本のいわゆる戦後美術の中枢を形成している間違いアートの系譜なのです。そのボタンの掛け間違いの完成者こそが椹木野衣であり、山本現代です。そこには中国現代アートの間違いと良く似た世界が広がっているのです。

中国現代アートのように、作品の評価が下がると言う事を、
美術史は何度も体験して来ているのです。

私の学生時代、世界を席巻したのはウイーン幻想派でした。

恩師の一人に坂崎乙朗という美術評論家がいましたが、
彼が押していました。
何人かの作家を多摩美術大学の教室まで連れて来て、
作品も見せられました。

その後、坂崎乙朗先生は自殺なさいました。
その原因がウイーン幻想派の評価間違いであるとは思いません。
自殺の原因も知りません。
私にとっては良い先生でありました。


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