お金を含む人間関係について(再論) [生きる方法]
人間の関係は、基本的には、2つの関係があります。
一つは、お金を介さない関係です。
もう一つはお金を介する関係です。
お金を介さない関係と言うのは、
家族の関係とか、友人の関係です。
お金を介する関係はビジネスの関係です。
この2つが、実は、起源が違うのです。
お金を介さない関係は、初期原始共同体のコスモスに起源があります。
コスモスと言うのは人間の秩序です。
ビジネスの関係は、コスモスとコスモスの間のカオスに起源があります。
ビジネスには、カオスがあるのです。
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ビジネスの関係に、深い意味を見る人たちがいますが、
ビジネスに作動しているのは、カオス空間なのです。
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気体分子ギャラリーの場合、ここにもお金の関係は介在はしますが、
基本にあるのは非営利的な関係です。
営利性そのものは、存在するので、
そのことを無視は出来ませんが、それをむき出しにすると、
関係性は、違うものに変質します。
それはコレクターとの関係や、
批評家との関係、雑誌との関係もそうであって、
美術の関係性そのものが、お金を介しながらも、
微妙に、原始共同体的なコスモスの中で、成立しているのです。
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デザインの業界の方が、ビジネスとしては割り切りが良いと思います。
アートスタディーズなどの仕事や、建築系ラジオなども、
基本はボランティアで成立していて、
その辺を間違えると、関係性が壊れます。
私のブログもそうですが、基本は無償で書いているので、
人間性が壊れると、昔のブログでもダウンして下ろしてしまいます。
作家と作家の関係も、それがカオスであるならば、
礼儀も尊敬もないのであって、
それはつぶし合いの競争関係と言うことになります。
彦坂理論では、自然はカオスであって、
基本的に悪です。
弱肉強食であって、そこには礼儀もなければ、挨拶もない。
無視か殺戮かの世界です。
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若いアーティストの場合、
作家としてどのようにやろうとしているかによるのです。
ビジネスとしてアーティストをやるのならば、
それは画廊の下請けの業者ですから、
その文脈で、つまりカオスの関係で付き合うことになります。
業者は業者同士の競争の中で存在しますので、
そういうビジネスのカオスの関係で、考えて行くと言う事です。
気体分子ギャラリー自体は、
小さなものであって、
作家を契約で拘束するものではありません。
それを必要としなければ出て行けばよいし、
必要とする作家同士が、協力する創造性の面白さの追求なのです。
そこには擬似的ではありますが、コスモスがあるのです。
その辺の擬似的なコスモスの呼吸が分からないのだろうと思います。
そのへんの事も、実は才能なのですよ。
自分が最終的に何をやりたくて、どのようにしたいのかを、
お考えになるのが、良いと思います。
擬似的なコスモスの関係が良いのか、
それともビジネスが持っているカオスの世界が合っているのか、
ということです。