作品画像/明けわたシ(ギャラリーARTE)(加筆画像追加1) [作品と展示]
ギャラリーARTEの梅谷幾代さん
彦坂の現代音楽鑑賞の先生:柏原孝昭さん
展覧会は、予想以上に3人の作品が、
《超次元》性があるせいか、良く似ていて、面白い展示になりました。
その面白さは写真では写らない面白さでした。
【作品解説】 「トマトアート/3枚のガラス」
ガラスをキャンバスの画布ように絵画の支持体に使ったので有名な作品は、デュシャンの「大ガラス」です。この彦坂尚嘉の「3枚のガラス」は、ガラスを使うところだけを引き継いで、ガラスに発泡スチロールのトマトの模型を貼り付けた作品。赤いトマトの模型という実態的でデザイン的なものを使いながら、彦坂が考える芸術の特性である《非実体性》と《退化性》を実現させています。この赤い玉は、実は日の丸の作品から始まりました。戦後に日の丸を連想させる作品が氾濫して、それを藤枝輝雄さんが批判したのです。日の丸絵画が批判です。そこで彦坂尚嘉は、日の丸アートで、なんとかして非実体性と《退化性》性を付ける方法を考えて、日の丸を模した円グラフの作品を作っています。そう言う問題意識から、それがトマトアートに展開したのです。
なお、ガラスという透明な面を使うと言うのは、1969年の初期作品であった木枠に透明ビニールを張った作品への回帰性を示す新作と言えます。[フリーアート]
大木裕之さん
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「トマトと茄子のアート/天井の音楽」
天井に茄子とトマトの模型を貼り付けた作品。ここでも芸術の特性としての非実体性と、退化性の実現が追及されている。ポップであるが、難解で晦渋な作品と、言えるかもしれません。
昨年の「こんぴらアート2008」で、虎丸旅館の和風天井の木目の上に制作されたものが、最初でした。2009年には東京深川の商店街のアートフェアで、中華料理店の天井にも、同様のインスタレーションが行われて、今回のギャラリーARTEの天井は3作目です。
[フリーアート]
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「トマトと茄子のレリーフ絵画」
初期作品のラテックスを自宅の床に流した作品を髣髴とさせるような絵具を流した作品。画面に貼りつけられた茄子とトマトは陶器製。天井に付けているのは発砲スチロール性ですが、この作品は陶芸家の横山弦太郎氏に特注で作ってもらった陶器の茄子とトマトが使われています。
芸術的には、置かれた位置関係で成立している作品。2点。
トマト絵
現実にブラックトマトといわれる品種は、ロシア原産のもので存在する。そのブラックトマトを、トマトアートシリーズの作品として制作する。ここでもアートとしての根拠は、非実体性と退化性を重視するところにあります。
[プライマリープライス]
\200,000-
[最低入札価格]
左 ¥100,000- 右 ¥120,000-
右作品入札されました。現在の価格120.000
赤い額縁の中に、ドローイングに水彩の着彩の作品。
非常にきれいな透明性を持った作品。
何でも無く見えるが、彦坂尚嘉の小品における力量をみせています。
[プライマリープライス]
100,000-
[最低入札価格]
¥60,000-
100,000-
[最低入札価格]
¥60,000-
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ブラック・トマト」
[プライマリープライス]
\150,000-
[最低入札価格]
¥60,000-
「見立て/トマトと茄子」紫 「見立て/トマトと茄子」赤
[プライマリープライス] [プライマリープライス]
\140,000- \120,000-
[最低入札価格] [最低入札価格]
¥60,000- ¥60,000-
ギャラリートーク [日記]
ギャラリーARTEのギャラリートークが昨日ありました。
私の方は、日ごろと違って、きちんとメモも作って
全体の流れを立案して、理性的に進めようという心構えで
望んだのですが、
実際はそうはならなかった。
安倍安人さんも、思いっきり作家というか、好きなように喋り捲り、
大木さんも、自分の意見を強烈に主張する。
止む終えず、私も途中から、いつもの調子になって激論モード。
人数は、大阪から沢山来てくださったこともあって30人を越えて、
小さなARTEがいっぱいになりました。
翌日の今朝は、東京から「時のわすれもの」の建築ツアーの方々22人が
来てくださって、これも画廊がいっぱいになって、
小さな地方画廊の企画展としては成功なのだろうと思います。