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1円オークション [気体分子ギャラリー]

もうすぐ、マキイマサルファインアーツの山本藍子個展が終わって、
藤沢の気体分子のギャラリーでの、
日本画の初期作品の回顧を中心とした展示になります。

画像をうまくアップできなかったのは、
コンピューターの調子が悪くて、無線LANでは、
数がある画像のアップが思うようにできなくて
嫌になって、私がふて寝したせいなのです。

それと、いろいろなところが、山本藍子さんとは、
かすかにずれていて、
オークションをする気分にはならなかったというのがあります。
申し訳ありません。
コレクターのみなさんには、お詫びします。

そういう失敗の中で良く分かった事は、
オークションをするには、
かなりうまく組み合わさる作家と彦坂尚嘉が合同しないと、
出来ないという事です。

山本藍子さんは、この展覧会が決まった後に、
就職の話が来て、今時ですから断れなくて、
春から中学の美術の先生に就職してしまって、
実は作品を売る事には消極的になったのです。

山本藍子さんは、美術界という分けの分からないものの視線を
気にしているので、
《村》的であって、
《帝国》的なものを理解してくれないのです。

私自身は、《村》には興味が無いし、
《近代国家》の空間からも、遅まきながら脱出を目指したいのです。
ネグリ/ハートの『帝国』から、大きな影響を受けているのです。


ですから、山本藍子さんの気持ちは理解しますが、
その気持ちを尊重するのは良いのですが、そういう作家と
オークションを一緒にやって行くことに耐える体質が、
私にはないのです。

私にまかせると言いながら、私のつけた作品の値踏みに、
文句をつけられると、私はその抗議をはねつけはしますが、
作品を売る気分にはならなくなって、
ブログへの写真のアップをする努力に耐えられなくなる。
そしてコンピューターも動かないのを良い事に、
ふて寝をしていたのです。

嫌だという安い値段で売るわけにもいかないでしょう。

ブログを書く事も、労働としては大変ですから、
不信感ももたれれば、
そういう苦痛に耐えたく無くなるのです。

マキイマサルファインアーツも貸し画廊で、
古い体質で、それはそれで尊重はしますが、
私自身は、こういう古さとすりあわせて調整をすることは、
過去にたくさんの闘争をしてきていて、そういう記憶がじゃまして、
とても話し合う気になれないのです。

とにかく、争わないで、やり過ごしたいと言うだけなのです。

ですからマキイマサルファインアーツでは売る努力をしないで、
気体分子ギャラリーで売るというような、
こすいことを考えているのではないのです。
マキイマサルファインアーツの佐藤さんは、もしかすると、
そういう疑心暗鬼に捕われているのかもしれませんが、
そんな馬鹿げた姑息なことをする為に、彦坂尚嘉が、
気体分子ギャラリーの活動をしているのではないのです。

時代を超え、新しい可能性を切り開く為に、最後の聖戦を戦っている
のであって、理解してくれない人とは、争いもしませんが、
一緒に戦う事は誘いません。
分かれて行きます。

一期一会です。

真剣に未来に賭けない人とは、浅く付き合いたいのです。

山本藍子さんの作品も、人柄も面白いので、
楽しんで展覧会をやって来ていますが、
売る努力に全力をかける気分にならなかったのです。

コレクターの人々に、全力で、作品を投げて行くという事は、
それなりに、スッキリとした自信と気分がないとやり得ないのです。

古い『芸術至上主義』に捕われている作家と争いながら、コレクターと
向き合うだけの根性が、私には無いのです。

プライマリーギャラリーの時代は終わったのであり、
古い芸術至上主義の時代は終わったのです。
今、重要なのは、村上隆さんの主張した芸術起業です。
アートビジネス至上主義が重要なのです。
それは同時にフリーアート至上主義でもあります。

アートビジネス至上主義とフリーアート至上主義は、
背中合わせです。
そしてそこに1円オークションが出現します。

もっとも、最初は、1円でオークションするのは、
原価の低い水彩やドローイングなどの紙の作品です。

紙の作品とは言っても、
1円でオークションをやり続けるのは、
根性がいります。
信じられなければ、続きません。

価格の自由。
そして批評の自由が、真剣に追求される必要があります。

未来を切り開くのは、
新しく登場して来たアートのパトロネージなのです。

コレクターを信じて、
そのコレクターに向けて、
売れても売れなくても、作品を作って投げて行く。

売れなくても、死ぬまで作品をつくり投げ続ける根性が重要なのです。

1円オークションと、
毎日オークションを実現したく思います。

毎日作品を制作し、そしてコレクターに向けて発信する。
そういうスタイルを実現したいのです。
つまり制作の現場と、オークション市場を直結するのです。

それがどんなに小さくても、
この可能性を切り開きたいのです。

ここに、絞り込む過激さを、
1円オークションとフリーアートに夢想するのです。

ですから中学校の教師で稼ぐ山本藍子さんとは、
道が違うのです。
私の求めるのは、ハングリーなアーティストです。
飢え死にを覚悟の作家だけが、
この芸術道を歩めるのです。

命をかけて作品を作るのが、
新しい芸術起業のアートビジネス至上主義なのです。

ですから、まず、彦坂尚嘉が自分の制作をして、
自分の作品を売る努力をする方が、
理解してくれない作家と争うよりも気分がいいし、
楽しいし、コレクター諸氏に責任が持ているのです。

ですから、気体分子ギャラリーが、積極的に売って行く作家というのは、
ハングリーであることと、
私との信頼関係が持てる作家に絞り込んで行きます。
そういう作家の作品には、『アートの格付け』をします。

深い信頼関係が持てない作家の展覧会も、
評価できる作品を作っていればやりますが、
それはオークションはしないで、普通の美術展にします。
『アートの格付け』もしません。
格付けをするのも労働であって、苦痛なのですから、
さぼれる所は、さぼりたいのです。

それほどにオークションをやって行く活動は、
新しいし、頑張らないと出来ないのです。

《近代》という時代は、芸術至上主義の時代であって、
作品を売らなくても良いというイデオロギーの時代でした。
それはしかし虚偽であったのです。
モダンアートにあっても、実は作品を売る事が重要であったのは、
『ギャラリーゲーム』(淡交社)という真面目な研究書が明らかに
しています。

そういうわけで、
山本藍子の日本画回顧展と同時開催で、最初の1円オークションを
いたします。
自分の作品には『アートの格付け』はします。
1円だからと言って、いい加減なものはだしません。
ふるって入札をお願いいたします。

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縷衣香

 今日、マキイマサル・ファインアーツに行って作品を拝見してきました。

不思議に感じるものがあって、1階の作品を買って帰ってきました。

頑張ってください。いつも応援してます!
by 縷衣香 (2010-05-31 21:38) 

ヒコ

縷衣香様
ありがとうございます。
六会日大前での展示では、日本画を並べますので、見に来て下さい。
by ヒコ (2010-05-31 23:31) 

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