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ハンバーグ大魔王 [食べ物]

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ハンバーグ大魔王というファミリーレストランがあって、
《第6次元》の俗悪な看板が建っている。

宮台真司さんと『空想皇居美術館』の中で、激しい議論を
しましたが、その中で、宮台さんが攻撃ををしているのが、
このハンバーグ大魔王のような、ディズニー的なもの。

私の場合には俗悪の勉強というのも重要なテーマで、
ここにも1回だけだが、入ってみた。

印象的なのは、俗悪さと正反対の、ハンバーグの作り方に対する
誠実さであった。
つまり、こういうファミリーレストランの場合、
多くは《第8次元》であるし、サイゼリアに至と《第21次元》なのですが、
それを《第6次元》という《自然》領域でつくっている。

《第8次元》が多数を占めるB級グルメの中で、
《第6次元》というのは吉野屋の牛丼の水準なのですが、
おいしく感じられるのです。

《第6次元》というのは、分かりやすく言えば家庭料理の
レベルなので、産業化したファミリーレストランで、
ディズニー的なキャラクターで埋まった店内で、
この自然なハンバーグを食べると、好感を持たざるを得ない。
つまり《第21次元》のマクドナルドと比較すると、
《第6次元》のハンバーグ大魔王は、すいぶんとましな世界だ。

宮台さんの気持ちは理解できるが、
実際に子供を育てている
大衆にとって、こうしたディズニー的な世界を無視しては
生活世界は成立しない。
現実の生活世界は、実は複雑であって、
機械的な判断では無理なのです


大衆レストランに行かないという選択は良いのだけれども、
そういう選択をすると、どうしても、現在という時代の、
狂気のようなプラズマ化した状況を体感できなくなる。

宮台さんの古さを感じた座談会であったのですが、
基本にあるのは、私たちの生活世界というものが、
実はレイヤーに切り分けられていて、多層だということです。
食事だけでも、実は多層の選択があるのです。

家庭の手作りの料理、町の定食屋や伝統的なゾバ屋、ファミリーレストラン、
中級のレストラン、高級なレストラン、《超一流》の味の店。
こういう分類そのものが、実際にはあきれるほど多様で、
こういう分類そのものが無意味化する多層性に切り分けられている。

つまり手作りの家庭料理といっても、その水準は多様で、
かつてのような自然さは、もはや失われている。
下手をすればハンバーグ大魔王の自然性よりひどい添加物の食事が、
家庭料理であったりする場合もあるのです。



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