2010-02-03
さて、競っていただいた上に掲載した作品に関して、
書きかけの文章を貼付けて、加筆しておきます。
それと、せっかく入札いただいたのに、
作品が加筆のために、大幅に変わってしまって、
しかも入札価格が高くなった作品があります。
《原芸術》はある。
《芸術》はある。
《反芸術》はある。
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《非芸術》は無い。
《無芸術》は無い。
《世間体のアート》は無い。
この未完の作品は、昔の現代美術=モダンペインティングの構造を
していました。
代表的な作品は、ポロックの最高傑作とグリンバーグが評価した
五尋の深み(1947)(ニューヨーク近代美術館)などの構造です。
《原芸術》はある。
《芸術》はある。
《反芸術》はある。
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《非芸術》は無い。
《無芸術》は無い。
《世間体のアート》は無い。
それがソヴィエトの崩壊1991年以後になると、
次のような作品構造が、日本では一般的になります。
《原芸術》は無い。
《芸術》は無い。
《反芸術》は無い。
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《非芸術》は有る。
《無芸術》は有る。
《世間体のアート》は有る。
こういう下部構造だけの芸術構造の、
代表的な作品としては奈良美智があります。
奈良美智の作品
《原芸術》は無い。
《芸術》は無い。
《反芸術》は無い。
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《非芸術》は有る。
《無芸術》は有る。
《世間体のアート》は有る。
この奈良美智の作品とポロックを並べて見ましょう。
《原芸術》は無い。 《原芸術》はある。
《芸術》は無い。 《芸術》はある。
《反芸術》は無い。 《反芸術》はある。
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《非芸術》は有る。 《非芸術》は無い。
《無芸術》は有る。 《無芸術》は無い。
《世間体のアート》は有る。 《世間体のアート》は無い。
それに対して、栃原比比奈の作品は、
芸術の上部構造と下部構造を両方とも持っている、
次のような形を取っています。
《原芸術》は有る。
《芸術》は有る。
《反芸術》は有る。
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《非芸術》は有る。
《無芸術》は有る。
《世間体のアート》は有る。
芸術の上部構造と下部構造を併せ持つというのは、
果たして良いのかどうか?
そういう疑いが無いではありませんが、
しかし、あり得ると考えます。
栃原比比奈 黄緑色の花
《原芸術》は有る。
《芸術》は有る。
《反芸術》は有る。
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《非芸術》は有る。
《無芸術》は有る。
《世間体のアート》は有る。
《原芸術》は無い。 《原芸術》は有る。 《原芸術》はある。
《芸術》は無い。 《芸術》は有る。 《芸術》はある。
《反芸術》は無い。 《反芸術》は有る。 《反芸術》はある。
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《非芸術》は有る。 《非芸術》は有る 《非芸術》は無い。
《無芸術》は有る。 《無芸術》は有る。 《無芸術》は無い。
《世間体のアート》は有る。 《世間体のアート》は有る。 《世間体のアート》は無い。
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さて、そういう中で、未完成状態としてあった、
シンプルな単純モダニズムの作品も、
あっても良いのではないか?
実は2人の方から、買いたいという注文があったことと、
私自身が、好きであったからなのですが、
再制作を始めました。
つまり点だけ打った作品として完成ささせるポロック型の作品です。
両面作戦というよりも、
栃原比比奈の作品の実力を、
古い現代美術の人々にも知ってもらうためです。
完成したら、またアップしますので、ご期待ください。
。
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