コープ・ヒンメルブラウ/COOP HIMMELB(L)AU(画像追加20) [建築]
昨日、今日までの会期で終わりそうなので、あわてて初台のオペラシティまで行って、
コープ・ヒンメルブラウ展を見て来ました。
コープ・ヒンメルブラウ
というのは建築集団で、1968年ウイーンで設立されています。
斬新なデザイン性に感動するのですが、それ以上に、
《原芸術》《芸術》《反芸術》《非芸術》《無芸術》《社会芸術》という、
6段階をすべてクリアーしている事に対しての驚きがあります。
それはコールハースの建築には欠けている事なのです。
コースハースの場合には、《原芸術》がありません。
そのせいか、私はシアトルと、ポルトに実物を見に行って、建築ツアーも
して、勉強すると、コールアースの建築は、思ったほどには感動しないという
体験をしているのです。
コープ・ヒンメルブラウそういう意味で、パーフェクトに6つの芸術層をもっている
建築の美しさを、実物で見てみたいと思うのです。
整理すると、芸術は次のような6階層の構造を持っています。
《原芸術》
《芸術》
《反芸術》
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
《無芸術》
《非芸術》
《社会芸術》
芸術という言葉を、建築という言葉に置き換えても、
同じ意味として了解して下さい。
つまり建築=芸術なのです。
《原建築》
《建築》
《反建築》
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
《無建築》
《非建築》
《社会建築》
例えば、東京オペラシティというのは、
立派な《1流》建築ではありますが、
しかし《無芸術》《非芸術》《社会芸術》の建築下部構造の3層しかありませ。
建築の上部構造を欠いているのです。
東京オペラシティ
《原芸術》《芸術》《反芸術》は無い。
《無芸術》《非芸術》《社会芸術》がある。
同様の現象は、丹下健三の後半の建築や、
安藤忠雄の最近の建築にも言えます。
丹下健三の新東京都庁舎
《原芸術》《芸術》《反芸術》は無い。
《無芸術》《非芸術》《社会芸術》がある。
安藤忠雄の兵庫県立美術館
《原芸術》《芸術》《反芸術》は無い。
《無芸術》《非芸術》《社会芸術》がある。
《社会芸術》や《社会建築》性さえあれば、社会的には成立しますが、
しかし《原芸術》という上部構造を欠いている芸術や建築は、
結局は実用以上に意味は無いのであります。
タグ:コープ・ヒンメルブラウ
初コメントさせていただきます。
コープ・ヒンメルブラウはウィーンに行って、実際に見たことがあります。ドローイングも美しく感動しました。ビルのてっぺんにある作品がぎょっとしました。
クールハースもオランダで見ました。こちらはクンストハルの中で開催しているモンドリアン展に感動しましたが、建物の印象は凡庸でした。
子供の感想文で申し訳ございませんが、つい懐かしく、コメントしてしまいました。建築は実際にまた見に行きたいものです。
by キュル亀 (2009-12-24 01:16)
キュル亀 様
コメントありがとうございます。
コープ・ヒンメルブラウは、凄いですね。実物をご覧になったというのは、うらやましいです。《原芸術》とか《原建築》という領域を持っている建築の魅力というのが、本物の感動を与えてくれますね。
コールハースは、そういう意味ではダメで、規模も意匠も、複雑さも凄い物ですが、実物を丁寧に見ると、感動しなくなりますね。
モンドリアンは凄いですね。この人は本当に才能の有る画家で、嫉妬するしかない巨人ですね!
キュル亀さんの眼の良さは、今までも何回か驚かされて来ていますが、建築に対しても鋭いものですね。」
by ヒコ (2009-12-24 08:46)